ずっとキャマレーのマリーナに係留したままのBlue Loon。
久しぶりに掃除に行きました。
数ヶ月前から売りに出していて一ヶ月前ぐらいから、だんだん本気のバイヤーが増えてきました。
でも、不運なことに、同じ時期にシドニーでは他にもBavaria44が3隻も売りに出されていたんです。つまり、Blue Loonを含めて4隻の全く同じ型のヨットが同時に販売中だったわけです。
他のヨットはいずれも、使用頻度としては私たちよりもうんと少なく、中にはエンジン使用時間がたったの300時間(Blue Loonは2000時間を越えています)というものもありました。
設備的には、長距離航海をしてきたBlue Loonが断然で、他のヨットにはチャートプロターさえついていないものもありました。
バイヤーさん側も、ほとんどの人は、湾内ウィークエンドセーラーなので、設備は必要ないと考える人ばかり。それに、買い手としては、少しでも新しいヨットを買いたいもの。
結局、Blue Loon以外のBavaria44は全て売却され、Loonだけが一人取り残されてしまいました。不景気の中、新品同様ものも値段は大没落で叩き売られたようです。
でもなぜかヨットブローカーは自信満々で、”大丈夫ぜったいにクリスマス前までに売れる!”と頼もしい発言をし続けてくれました。
とうのも、Bavaria社の中でもこの44フィートの型はすでに製造中止になっているのですが、モデルチェンジした46フィートよりも、格段に性能がいいらしく、隠れたファンが沢山いるのです。
”44フィートがいい”と名指しで探しているバイヤーが沢山おり、ブローカーに言わせると”まだまだ44フィート求めている人がいるから、お宅のヨットしか残っていないから絶対に売れる。でも値段はあまり期待しないでね。”とのことでした。
ちょっと真剣なバイヤーが来週偵察にくる、というので、久しぶりにBlue Loonを磨きに行きました。航海に行っていなくても、街中の埃や雨風、鳥の糞で、結構よごれており、半日かかってごしごし船体を磨き上げました。
ぴっかぴかになったBlue Loon。
やっぱりいいなぁ。このまま外に出して南の島に行ってしまいた~い、という気分にかられました。
同時にもうすぐ手放すことになる現実に、とても悲しくなってしまいました。
*Cleaned Loon*



そしてそして。。。。。。ついに買い手が見つかったんです!主人いわく”このヨットに乗り込んだら、ぼくだって買いたい気持ちになるから当然だ!”
値段的にはやはり当初の期待よりは大幅値下げでしたが、新品同様の同じヨットよりもほんの少し落ちる程度だったので、他のオーナーさんの損失を考えると、ちょっと気が休まりました。
まだまだ契約は完結していませんが、すでにバイヤーは手付金を支払っており、現在Blue Loonは検査中です。
次にBlue Loonに会いに行く日が、お別れの日となってしまいます。